私の通うエディンバラ大学のDesign and Digital Mediaコースについてお話しします。
日本でいう大学、学部、学科という感じとは少し違って、イギリスの大学では
大学がいくつかのCollegeに分かれていて、その中でSchoolに分かれそしてさらに分野、そしてコースというツリー構造になっています。
なので私のコースは

大学 -> The University of Edinburgh
カレッジ -> College of Humanities and Social Science
スクール -> Edinburgh College of Art (略EAC)
その中のArchitecture and Landscape Architecture(建築と景観)の Design and Digital Media(略DDM)というコースです。

かなり複雑ですね。
さらにもらえる学位がMSc=マスターオブサイエンス
ということで科学の修士の学位になっています。 マスターオブアートというのもあるんですが、歴史的な経緯からうちはMScです。それで舐められるとかは今のとこ経験してませんし、就職で不利とかも聞かないけど…気になる人は気になるのかな?
なんかCollege of Artが元々別の学校だったのが数年前にエディンバラ大学に加盟したとかで、修士の学位を与えるには大学に所属していないといけなくて、それで今まで別の学校にあったのがEACに移った的な話だったかな? 確か。

で、長いので略して失礼しますが、DDMは音楽科と一緒にAlison Houseっていうオールドカレッジやメインライブラリーのすぐ近くのかなり中心街にあります。EACのメインカレッジは15分くらい歩いたところ。
授業によって違う建物で行われるので、たまに授業間で歩かないといけないこともあります。

ちなみに日本とは授業というのがかなり違って。
授業は基本二時間。修士では一般教養みたいなのはない。1学期に講義が3クラスずつ。それに、チュートリアルっていう授業がある。

うちは先生の方針で全て火-木に収めることになってて、火曜午後に一つ、水曜午前にチュートリアル、木曜に午前と午後で二つって感じです。
水曜日のチュートリアルは出席必須じゃないけど、授業に役立つ補講みたいな感じで、毎週違う授業の分が行われます。今週のこの授業のチュートリアアル、今週はこの授業の課題質問の時間、今週はこの授業のプレゼンテーションとかそんな感じ。
講義は日本と同じ感じの講義で、皆集まって先生がスライドと一緒に話す、時々ゲストの先生が来るみたいな。

講義は二時間だからクラスが三つで計6時間だけど、それに合わせてうちのコースではたいていの授業で講義ビデオっていうのが時々あって、授業前の予習をする。
その内容を授業で議論したり、エッセイを書いて提出したり。

で、うちのコース最大の特徴は、デジタルメディアっていうくらいなのでテクノロジー推しなんですが、授業が全て録画されています。
それが留学生にとってはとてもありがたい。やっぱり言ってる言葉が分からないこともあるので。大事な課題の説明なんかで聞き逃しがないかとか、後で確認できます。
また病欠などしても遅れを取り戻せるのが良い。

授業の出席は携帯のアプリで取ります。スマホのない人はSMSで。
たまに授業内投票とかもあります。
あとは課題の提出は全てwebで、プレゼンテーションとかはないので授業期間が終わると基本学校に行く必要はないです。
なので長期休みの度に私はエディンバラを離れて旅行先から課題提出とかしてます。
ムサビの頃はプレゼンが必ずありましたが…。
授業によってはプレゼンの機会もあるけど、ムサビほど絶対じゃないし、直接講評をもらう機会が少ない。
誤解がある場合とか弁解できなかったりするし、
こないだは私が書いたPHPのコードが参照がないって言われたり。自分で書いたのに悔しい。

その後成績が渡される時はムサビよりいいかも。ABCだけじゃなくて具体的な点数と、二人以上の先生から好評があるからわりとはっきりしてる。

授業自体はムサビ時代には週6で授業受けていたのに比べるとめちゃめちゃ少ないんですが、
課題の難しさと、周りのレベルはずっと高いです。
なので授業外で相当勉強します。
先生も1クラス200時間は勉強してくださいって言ってたので、まぁ結局まとまな成績取りたかったら週2の授業に出るだけじゃダメですね。
結局最後一か月くらいは休みゼロで毎日朝から晩までってなりました。それでもAばっかりとれるわけじゃないですし…。
学期末ともなると学校のパソコンも、図書館の席も足りなくなります。
イギリスの学生はホントよく勉強してる!
日本もしてる人はしてるけど。でも全体の空気が違う。
ムサビの時は授業の時間が長いし、課題もかなり手取り足取りなプロセスなので、イギリスの方が各自の責任は重いかも。
逆に言うと、大学から当たられる情報量という意味では日本の大学の方が学費分教わってる感じがする。
イギリスの大学は授業はもちろんレベルが高いけど、授業自体少ないし、
図書館は大学の規模も大きいのでレベルも量もけた違いだけど、自分で勉強するので、勉強するスキルがないと損するかも。
もちろん先生も課題について手伝ってくれるけれども、日本と比べると割いてもらえる時間がそもそも少ない、メールすれば返ってくるし、頼めばアポイントメントも取れますが。

何事も一長一短ですが、でも相性もありますね。
学費の分勉強しなきゃ!と思うとイギリスでは自分が沢山頑張らないといけません。
でもやろうと思えば、機会は沢山ある。
大きな大学ならではの素晴らしい施設や、しくみ、テクノロジーもあります。
その分学生間の差は日本より開きやすいかもしれません。
なのでわざわざ留学するなら少しでもそのアドバンテージを取れるように効率の良い勉強の仕方から学ぶべきだと私は思います。

来学期は修了制作の学期になるので、今まで以上に自分でスケジュールをたてて、
上手に時間を使わねばなりません。気を緩めずにこの調子で頑張ろうと思います。