この夏の時期のヨーロッパ北部の日照時間はとても長くなり、私の暮らすスコットランドのエディンバラでは日の出は朝の4時くらい、日没は夜の10時くらいになります。夜も完全には暗くなりません。

日本は夏と冬で寒暖差が激しいので、気温による季節感がありますよね、雪が降ったり、花が咲いたり。
でもヨーロッパは日本ほど寒暖差がなくて、特にスコットランドの一年を通しての気温差はかなりマイルドです。
冬でもまぁ東京と同じ感じで風が強いからちょっと寒いかもってくらいで、夏は日本の春より涼しいくらいでびっくりします。20度超える日がほとんどありません。
真夏の今でもジャケットを持って出かけたりするし、ちょっと寝る時冬の布団のままだと暑いな~ってくらい。
スコットランドだと雪もそんなに降らないし、というか最近知ったんですけど世界の積雪量トップ3の都市は全部日本だった、日本は降水量も積雪量も多いから降る時は積もる、スコットランドは結構降るけど量が少ない。ので景色が一変ていうのはない。

なので季節を感じるのは気温や風景の変化ではない。
でも、日本にはない季節感が緯度が高いスコットランド及びそのあたりのヨーロッパ北部にはあります。
太陽です。日照時間の変化です。
これはマジで住んでみないと分からない。
夏や冬にヨーロッパを旅行したこともありますが、一年まるごと住んで初めて感じると思います。

冬になると太陽が出るのが一瞬で、夏になるとずーっと太陽が出ています。

エディンバラでは 夏夜11時くらいまで明るくて、数時間沈んでまた昇る。
さらに先月ノルウェーへ行きましたが、ノルウェーでは夜中でも明るい。
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オスロ近郊の湖。夜11時過ぎでも明るい。

人間太陽が出てると活力も湧いてくるし、何もしてなくても何かした気になる。
明るいと夜8時から遊びに行こうと思っても行く気になるし、ホントに時間が増えた感じがします。

なのでこの夏がすごく長く感じる。
ヨーロッパの人は夏が大好き、夏はバケーション、日焼けして幸せ~みたいな感じですがそれも分かります。
気温や服装は変わらなくても、活動時間やその気分が変わるので季節をはっきり感じるのです。

夏は明るいから、外に出かけても、まぁ遅くまで帰らないし、まさに時間を忘れて遊びます。
冬はやっぱりインドアになりがちです。もう暗くなっちゃったしスーパーは明日にするか…みたいな気持にもなります。冬場はお店の売り上げとか落ちたりするんじゃないかな…。
なので夏は人にも会いますし、社会全体が活発になる。
とにかくヨーロッパの夏は楽しい。明るいってだけで。
じゃあそもそも晴れる国がいいんじゃないかって話ですけどね。

ヨーロッパで住みだしてから太陽についてよく考えるようになりました。
日本にいた時は太陽はいつもそこにあり、だいたい同じ感じで一年中昇って沈むし、それに日本は24時間営業の店がたくさんあったり、東京は街自体明るくて、太陽についてあんまり考えない。
でもヨーロッパに来てからは、太陽があるって素晴らしいことだなぁと思うようになったし、
太陽が出ると皆「おお今日は晴れてる!」っていちいちお互いに報告し合い喜ぶ(笑
でも雨と晴れの話だけじゃないんですよね、雨でも昼と夜は分かるし。
世界にはきっと夏を追いかけて生きている人いるんじゃないかな、北半球と南半球に家を持ってて、半年ずつ過ごす人、私もリモートで働けて移動するモチベーションがあればそうしたいですマジ。
でも季節がない人生っていうのも微妙か。いや、季節を変化でいうなら国を移動するっていうのがその人にとっての季節になるかも。

という季節哲学を考えるスコットランドの冬でした。
人生何事も経験、一度は緯度が高い国に住んでみる価値がある。