この度2017年1月より晴れてイギリスのIT企業で就職が決まりエンジニアとして勤務を始めました。
といっても仕事自体はずっとアルバイトしていたところなので、ただ労働時間が伸びただけです。しかし正社員になって変わったことは、勤務時間と、あとは有給です。

日本では有給は初年度は10日から、半年以上の勤務で取得可というのが法律で決まっているわけですが…。もちろん先進国のひとつとして、有給があるという時点で喜ぶべきこと、働いていないのにお金がもらえる!というわけですが、イギリスの有給は日本と比べるとさらに超太っ腹です!
もちろんこれは私の例なのでもしかして会社によって決まりが違ったりするかもしれませんが、先日初の有給を取得したのでイギリスの有給取得事情について書いていきます。

 

1,有給の支給日数、イギリスと日本の比較

まず有給の日数ですが、私は初年度から有給22日もらえました! すごい!
日本では10日スタートで最大勤続6年半で20日ですが…。なんとそれを最初から越して22日です。
さらにここから日本と同じように毎年増えます。
うちでは一年ごとに0.5日、病欠が3日以下だと1日増えます。
そうです、病欠もちゃんと別にあります。病欠は10日まではお給料が支払われます。そして毎年一定日数増えていくというのがモチベーションにつながります。長く勤めている人の有給カレンダーとか見たら、38日とか書いてありました。羨ましい!
そして何より大事なのはイギリスで有給のとりづらさなんてものはないってことです。
普通に書類出したらすぐOKが出ます。理由も言わなくていいし、あ、来週休みます、みたいな感じでいいです。ただ夏はホリデーシーズンなので早めに出さなきゃだめです。

ただしここでイギリスの有給事情を話す際に注意したいのが、祝日の日数の違いです。日本では現在祝日が16日あり、イギリスでは8日です。

 

イギリス 日本
有給 22日 10日
祝日 8日 16日
合計 30日 26日

 

このようにギリスの祝日は8日なので、日本の半分ではありますが、そんなの気にならない有給の多さ。国が勝手に決めた休日で帰省ラッシュとかが起きるより、皆がそれぞれ取りたい時に取れる方が絶対いいと私は思います。合計日数でもイギリスの方が多いです。

 

2,病欠の申請

イギリスでは一般的にどの会社でも正社員であればこの22日の有給にさらに病欠が足されます。

イギリス(私の会社では)初年の時点で

有給22日 + 病欠10日

を取ってもお給料が支払われるということです! ちなみに病欠に医者のサインもらってこいとかもなくて、単に体調悪いんで何日休ませてくださいでいいらしいです。噂によるとイギリス人は二日酔いでも平気で病欠申請をするらしいです。いやーイギリス社会は寛大だ。

 

3,長期有給取得の申請

今回私は今度の春に日本で高校時代からの友達が結婚式をするということで、何とか帰国したくて、最悪とんぼ帰りになってもいいから絶対出席しようと思っていました。
しかし、さすが働きやすい国イギリス、正社員になってすぐなのに、最初から何の問題もなく二週間以上の有給が取れました!

イギリスから日本までどうしても20時間くらいはかかるので、往復で丸二日潰れますし、さらに東回りに飛ぶと時差ボケがとてもきついです。
日本での朝の9時がイギリスでの夜中12時なので、日本に帰るとどうしても、朝になるまで眠れず、そして日が昇ると眠くなるというとても辛い時差ボケが待っています。もうどこかで徹夜するしかありません。

しかも今回は取れたチケットが結婚式の前日に着く便なのでちょっと不安…。
そんなわけで通常最初の数日は100%楽しめません。なので5日だけ帰るとかも物理的には可能ですがホントやりたくないです。

そういうわけでとにかく少しでも長い休みが欲しかった。というかまず1月入社で4月に有給なんて取れるのか!? ってなりました。
でも契約の時有給の取得開始可能時期とかも言われなかったし、勤続10年のギリシャ人に聞いてみても「最初から取れるに決まってるじゃ~ん」って感じだったのでとりあえず申請してみることにしました。
ちなみにうちの会社では一度に取れる有給は10日(労働日)まで。つまり週末入れて二週間です。
で、でもチケットをチェックしたら…有給を12日だったらすごい安い。ちょうど連休があるところだったので使う有給も…。
同僚も日本って遠いんだから頼めば長めにくれるよ!って応援してくれたので?
ロシア人上司に余裕綽々で頼みに行ったんですよ。
そしたら…ちょっと二週間と五日は多すぎるでしょ、ほぼ三週間じゃん、うちはオフィスを離れていいのが基本二週間なわけ。って言われて…。
まぁここまでは想定範囲ないです。交渉の基本は多すぎるところから始めること。
そこからじゃあちょっとチケット高くなるけど一日減らしてこの日付で…ってそれ以上減らすとチケットが高くなることも見せつつ頼んだら「まぁじゃあそれくらいならいいよ~」って感じでサインもらえました!
ホント有給取らない人とかもいないし、業務に支障がない範囲で自由に取れます。

ちなみに私は開発チームなので基本的にいなきゃやばいとかないです、カスタマーサポートチームとかに比べると。そういう事情もありわがままも聞いてもらえました。

というわけで4月6日から23日まで有給を取りました!やったー!
事務のお姉さんも「もちろん最初から取れるわよ、四月?全然オッケーよ」って感じでした。

正直チケットも10万円とかしますし、前途の時差ボケや飛行時間もあるわけなので有給全部まとめてほしいくらいですが…。

同じチームの中国人も旧正月で今中国に二週間帰ってますし、ホントイギリスではホリデーは当たり前みたいです。

しかし同僚によれば、それでもイタリア人やフランス人は文句を言っているらしい…笑
これよりすごい国がヨーロッパにはいっぱいありますからね。
知り合いのスウェーデン人は夏に二か月、冬に二週間休み取るらしいですし…。すごすぎる。お金ためて、きちんと使って、人生楽しいだろうな~。
でも私もきちんと日本に帰国できるだけの有給が何事もなく取れて安心しました。
ググるとイギリスの有給は20日以上って法律で決まってるらしいので、うちはそれより2日多いってことですかね!?
ほんとホリデーがないとそれを楽しみに仕事頑張ろ~っていうのもないし、しょうがないですよ。
日本もまだまだ有給全部使って当たり前って会社ばかりではありませんし、そこが変わるといいですね。

次の記事ではイギリスの有給以外の労働環境について紹介していきたいと思います。