私は昨年からイギリスのリクルートソフトウェアIT企業で自然言語処理エンジニアとして働いています。しかしこの就職が決まるまでは色々な問題がありました。

ビザ問題と狙いどころな求人

イギリスで外国人として働くにあたり、一番問題になるのはビザです。移民の多い国では今どこでもそうだと思いますが、自国民の雇用が圧迫されないように、移民には制限をかけています。

まず①イギリスでは政府の決めた職業の一覧にあるか、あるいは②イギリスではできないと証明できる仕事でしかビザが取れません。私の場合は自然言語処理エンジニアということで、日本語に関する仕事があるので②でした。

またイギリスで労働ビザを取得するには申請する本人はもちろん会社側も手数料を多く払わなくてはいけないので、外国人を雇うハードルは高いです。

それでも雇ってくれるのは、日本人でなくてはならない理由があるから。

私はそれを狙って就活し、日本語に関係がある、日本に関係のある仕事にだけ応募しました。

他にも日本向けの広報の仕事とか、日系企業とか、その辺は応募すると結構返事がありました。

なので、やりたい仕事よりまず、ビザが取れる仕事の情報を集め、その中から選ぶのがセオリーだと思います。

エンジニアかデザイナーか

実は私は美大卒で、ずっとデザインの仕事をしたいと思っていたので、そこには大きな葛藤がありました。正直前の大学や親から相当な金銭的援助も受けて、年齢的にも他の人より勉強に時間を割いてきて、とにかく大学院を出たら一刻も早く就職する、それが第一でした。

デザインは競争率も高い仕事で、やりたい人が沢山いるので、外国人をわざわざ雇う理由はなく、日本人デザイナーといった限定的な仕事は見つけられなかったので、デザインの仕事をすることは、私は今回は諦めました。

イギリスではなかったのですが、ドイツで日本関連の展示エージェントの仕事というのはありました。そこは面接する前に今の仕事が決まったのですが連絡はありました。なのでデザイナーでもなくはないと思いますが、やはりそれを狙っては難しい。

どうしてもその国の需要に関係して就職しやすい分野、業界があると思うので、そこも海外就職という立場が不利になる場面では選択肢を広げ妥協が必要な部分だと思います。

海外就職をする時に、大切なのは自分の優先順位をはっきりとさせること。その国や、海外全般など、そこで暮らすことが優先事項なのか、したい仕事ができた上でできれば海外も選択肢なのか。

私は美大に通いながらも、デジタルメディア専攻だったので、コンピュータ関連の技術を身につける機会があり、エンジニアとしての就職に挑戦することができたので、より需要の高いエンジニアの仕事も選択肢として考えました。

その結果日本語ネイティブのソフトウェアエンジニアという募集にひっかかり、無事に仕事にありつけました。

 

日本→イギリス、イギリス→日本の難易度

私の場合は、イギリスの大学院を卒業したそのタイミングで、日本に一度帰ったら海外で就職するハードルはどんどん上がると思ったので、卒業する時期で、ある程度就職活動のできるそのチャンスを活かしたいと思いました。

海外で就職して、その経験を積んだ上で日本に帰ることは難しくないと思ったからです。なので、私にとっての就活での優先事項はイギリスに残ることでした。

始めは、日本でもイギリスでも働いてみたくて、どちらの求人情報も調べていましたが、やはり事情が違うので用意する書類や選考スケジュールなどでも差が出て、まとめるのが大変になり、まずは海外就職するのか、日本へ帰国して就職するのかじっくり考えることにしました。

このことを相談した人も何人か、海外での経験があれば、英語の能力も評価されるし、日本で雇いたいって言ってくれる企業はきっとすぐ見つかると言われて、それもそうかなと思い最終的にはどちらかという強い思いがあったというよりは、後からできない方を選ぶという理由でイギリスに残ることにしました。

 

海外で働くことが優先順位かどうか

エンジニアの仕事は、私の人生においての第一希望ではありませんでした。でも、イギリスに残りたい、海外で働いてみたい、まだ日本には帰りたくないという気持ちがあったので、妥協しました。

自分が一番やりたいことではない、自分が今まで勉強してきたバックグラウンドと違う就職、それは沢山の葛藤が避けられないことだと思います。

今でも、私がこうして毎日プログラミングとかをしている間に、私のやりたかったCGの仕事なんかをして経験値を貯めている人がいるんだなぁと思うと今の仕事に疑問を抱くこともあります。でも海外での就職の大きなメリットとして残業がない、定時で必ず帰れる、有給が多いというのがあるので、自分の時間を確保でき、そこでやりたいことをやるというのが海外で生活してみたいという願望とキャリアプランに対する妥協なのかな、と。

 

 

なので、私のように海外で働いてみたいという気持ちが一番にあってもいいと思います。そこにはこのように妥協も必要になることがあるでしょう。

それでも私は今の生活に満足していますし、挑戦してみたかったイギリスでの社会人生活を経験できて幸せだなと思っています。またエンジニアとしてのキャリアも、意義があると思っています。

これから海外に留学される方も、海外就職は難しいと言われていますが、全然チャンスはあります!

私と同じような葛藤を抱きながら就活する人の助けに少しでもなれば。他にも海外就職に関する質問などあればお答えするので、コメントお待ちしています。