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どうやって9か月でiELTS7.5を取ったか。大学院留学英語の勉強方法。

イギリスのエディンバラ大学を卒業し、今はそのままエディンバラのIT企業に就職した私ですが、よく英語をどうやって勉強したのか聞かれるのでまとめたいと思います。

私の大学院入学時のiELTSのスコアは総合で7.5です。特にリーディングとリスニングでは8.0を取ったのでそれなりに自慢できるスコアだと思います。

iELTS他のテストとのスコア換算表のサイトによれば、iELTS7.5はTOEFL iBT102~109、TOEIC970~990、英検なら1級以上と載っています。

もちろん違うテストなので正確な換算というのはできませんが。

でも私が実際に英語の勉強を始めたのは20歳くらいからで、大学院留学に向けて本格的にアカデミックな英語を勉強しだしたのは大学を卒業してからです。

その前は一度だけTOEICを受けたことがありますが、650点くらいしか取れませんでした。その時点では大学院留学なんかまったく考えていませんでした。

それでも無事大学院留学の条件であるスコアに到達し、それ以上の英語を勉強することができたので私が行った英語の勉強法を記していきたいと思います。

 

1、CouchSurfing

これが私が英語ができるようになった最初のきっかけでした。

CouchSurfingはAirbnbの無料版みたいなものです。というかCouchSurfingがもともとあって、それの有料版としてAirbnbが始まったということなんですけど。

CouchSurfingというのは旅行先で現地の家の人に泊めてもらう、カウチ(ソファ)でいいから泊めてくれ、っていうサイトです。泊めてもらう(サーフィン)も泊めてあげる(ホスト)も誰でも自由にできます。

完全無料のサイトなので、ホストもお金儲けとかじゃなくて、純粋に人との出会いのために人を泊めるので、現地の人と確実な交流ができます。

セキュリティ面では評価の仕組みがあって、泊まった人泊めてもらった人がお互いどんな人だったか、何をしたか、どんな場所に泊まったかを書きあいます。あとは女性はなるべく女性やカップルの家に泊まる方が安全です。まぁでもヨーロッパなら家をシェアしてる人が大半なので男性でもフラットメイト(ルームメイト)がいると書いてあればだいたい大丈夫だと思います。

元々は大学一年が終わった初めての春休みで、イギリスに行ってみたいな~と思って旅行をする時に、貧乏学生だったのでなんかとにかく安く旅行できる方法はないかと思っていたところ、このサイトのことを昔友達から聞いていて、その時はとんでもないアイディアだと思ったんですが、やってみることにしました。

実際最初は両親の反対にも合いましたが、やってみればホントに楽しくて、ホストは皆まるで昔からの友達のように親切にしてくれて、街を案内してくれたり、イギリス料理を作ってくれたり、夜はパブに連れて行ってくれたり遅くまで家で話したり、色んな思い出ができました。

正直その時の私の英語はホントにひどくて、ほぼ会話にならないこともあったんですが、さすがに一か月イギリスで毎日色んなホストの家を渡り歩くと、ちょっとずつ聞き取りもできるようになったり、だいたい会話は毎回同じでどこ出身だとか、家族構成とか、何を勉強してるとかそんな話なので使う単語も限られますし、とてもよい英語の勉強になりました。

もちろん旅行としても最高でした。お金を払ってでもしたいと思えるような温かい交流が沢山ありましたし、普通の旅行じゃいけない穴場できな場所に連れてってくれたり、ローカルな料理を一緒に作ったり、カウチじゃなくて立派な部屋まで用意してくれる人もいました。

 

その後してもらった恩を返したいという気持ちがあったので、大学二年の夏くらいから東京でもホストをしてみることにしました。それからは暇さえあれば旅行者を家に泊めました。1Kの狭小マンションでしたけど、机をキッチンにどかして布団をひいて、毎日のように色んな国の人が来て泊まりました。もちろん向こうは泊めてもらってる側なので私の英語がへたくそでも頑張って会話してくれました。

ここでもやはり初めて会う人ばかりなので自己紹介的な英語が多く、人が使った言い方や単語も真似たりしながら、無理なく英語が上達していきました。

 

2、単語練習

この頃には会話に出てきた知らない英語は絶対書き留めるようにしました。

まだ留学したいとかは考えていませんでしたが、純粋に英語をもっと勉強して、ホストしていた人達ともっと色んな話をしたいという気持ちでした。

でも実際の会話で出てきた単語を書き留めると、不思議とどんどん覚えられました。単語を見たらどんな会話だったか思い出しましたし、会話で使うので何度も出てきたり、単語集より絶対こういうやり方の方が役立ちます。

それから単語練習には携帯のアプリも使いました。

AnkiDroidというアプリです。これは紙の単語カードのデジタル版みたいな感じで、自分で単語を登録して使うアプリなんですが、練習の際に覚えた・覚えてないのボタンを押すと、覚えた度を分析して、繰り返しいいタイミングでその単語を出してくれます。何度か覚えたを押すとその単語はしばらく表示されなくなって、また数日後や数か月後などにまた確認されます。何でもこの表示のタイミングが有名な暗記法に乗っ取っているらしく、うまくちょうど忘れそうな頃にまた表示されて繰り返し覚えることができます。

これにとにかく出てきた知らない単語は書きました。

やはり単語は単純作業で覚えるより、実際の会話と紐づけて覚えることで実際の使い方も分かるし、定着するので、CouchSurfingという生身の人間の練習相手がいたことも併せて、この方法でならどんどん覚えることができました。

 

3、エディンバラの語学学校

大学3年生くらいになるとCouchSurferともかなり話せるようになってきていて、自己紹介や簡単な観光案内だけじゃなくて、色んな踏み入った話もできるようになってきました。

そうすると人生の話とかも色々するようになり、わざわざ日本まで来るような人達は、かなりインターナショナルな人たちなので、特にヨーロッパ人達は留学したことあるのが当たり前、他の国に住んだことがあるのが当たり前という感じでした。

皆それぞれ特別な体験をしていて、そこに住んで語学ができるようになったり、新しい友人ができたり、人生観が変わったり。

ちなみにこの間もお金を貯めては何度もヨーロッパに行きました。長期休みの度に行って、でも相変わらずCouchSurfingを使っていたので、旅費はほとんど交通費と食費くらいでした。ハマりすぎて、日本では毎日誰かをホストし、休みには旅行でサーフし、常に英語を話しているような状態になりました。そのおかげで、私のCouchSurfingのプロフィールは検索トップに表示されるようになり、ある日テレビ局の取材まで受けることになり、テレビ局の企画で遥々オランダまで一泊旅行にでかけたこともありました。

さらに安さを極めようとしていたのでヒッチハイクの旅もし始めました。それでさらに色んな人と会いました。とにかく色んな人と出会った大学生活でした。

そういうところで出会った人たちの話を聞いて、だんだん私も留学したいという気持ちが大きくなってきました。

既に大学も3年が終わるころで、大学の交換留学制度などは使えなかったので、大学院留学を検討し始めました。

でも調べてみるほど、大学院留学に要求される英語のレベルが高い…。私の英語力ではとても無理そうでした。

でも時が過ぎるほどに留学したい思いは募り、就職活動をしてみたりもしましたが、結局は大学を卒業する頃になって絶対留学すると決め、余計な時間はかかるけれど、語学留学をすることにしました。

そこでは最初に行ったイギリスのエディンバラがとにかく好きだったので、語学留学でまずそこに行ってみることにしました。

この語学留学で初めて、アカデミックな英語とは一体なんなのか、学びました。そして語学以上のこと、ヨーロッパ式の哲学など色々なことを学び、とにかく充実した語学留学となりました。アカデミック英語コースだったので同じように大学院留学を目指す仲間ばかりでしたし、沢山の友達ができて、本当に忘れられない素晴らしい時間でした。そこで出会ったうちの一人が今やエディンバラで2年一緒に暮らす仲の私のチェコ人フラットメイトです。

もし大学院留学ができなかったとしても語学留学はしてよかったと思っていますし、やはりアカデミックな英語は自分一人で勉強するのは厳しいと感じました。日本人には分かりづらいヨーロッパ式の大学での決まり、論文の書き方、それは英語だけにとどまらず、内容まで踏み込むところだったので、今でもその時の実践的な教えが役に立っています。

私が通った語学学校はエディンバラ大学付属の語学学校で、その学校での様子については以前他に記事を書いているのでご紹介します。

エディンバラ大学付属語学学校 ELTC。人生の財産になる勉強。

 

4、日本語の徹底的な排除

この語学学校に通う間、私はとにかく人生がかかってましたし、もう時間を無駄にできないと思いました。留学を決意したのも大学を卒業する頃で、卒業と同時にストレートで入学する人などに比べれば遅れをとっていました。

なので私は少しでも英語に触れる時間を増やすため、語学留学中は一切の日本語を絶ちました。現地の日本人の友達とも英語でしか話しませんでしたし、ニュースなども必ずすべて英語で読みました。エンターテイメントも英語、映画や小説など日本語は我慢しました。

やはりこうすることでインプットの量が変わりましたし、ふとしたことで知らない単語を発見してまた勉強したりもできました。

この頃読んでいた本の中から、勉強の役にたったと思う本の紹介も以前の記事でしています。

英語上達お勧め洋書6冊! 読みやすさ度・勉強役立ち度つき。

 

5、帰国後、さらに語学学校。

そして語学留学が終了する頃、とうとうiELTSを受けてみることにしましたが、結果は6.5でライティングが5.5。合格ラインは全科目6.0だったのでまだ点数が足りませんでした。それが4月の話で、9月までにスコアが出なければ留学はできないので、焦りました。

ここでもうそれまで応援してくれて、資金もたくさん援助してくれた父にさらに頭を下げ、あと1か月だけ日本でiELTS専門の語学学校に通わせてもらうことになりました。

渋谷にあるSI-UKという語学学校が、iELTS対策の1か月フルタイムの集中コースをやっていたので、そこに通うことになりました。来ているのはだいたい私と同じ境遇で、留学が決まっているもののスコアが少し足りないという人たちです。私がいた時はクラスが上下2つ、私は上のクラスで、人数は6人でした。月~金まで4週間、毎日違う講師が5時間教えてくれます。

エディンバラでの語学学校も素晴らしかったですが、ここでの勉強も日本の語学学校なので、日本人ならではの苦手な部分や、分かりづらい単語などにフォーカスしてくれて、これはこれでよかったと思いました。

日本人の苦手なライティングとしてiELTSのライティングに模した宿題が毎日出て、次の日の朝提出して帰りまでに採点してくれます。模擬テストも何度かありましたし、学費の割にかなりの充実度だったと思います。

この間も、この時は千葉の実家でしたが、両親を説き伏せCouchSurfingのホストをしました。なので家でも常に英語で話し、宿題を手伝ってもらったこともありますし、まだまだ気を緩めず勉強し続けました。

そのお蔭で、このコースを修了する頃に最後に受けたiELTSで7.5を取ることができ、晴れて留学することが決まりました。

この実際のアカデミックな英語の勉強を始めてからiELTS7.5を取るまでは合計9か月くらいでした。それまでCouchSurfingで培った会話力はありましたが、ちょっと専門的な話になると途端についていけなかったんですが、今では英語で熱い議論もこなせるようになりました。大学での論文などは今でも勉強が足りないとは思うのですが、授業を受ける上では問題のないレベルになりました。

もちろん卒業し就職が決まった今でも英語の勉強をします。語学の勉強に終わりはありません。でもたぶんこのレベルの英語ができるようになったことで、留学はもちろん、キャリアを変えたり、国を変えたりといったチャンスも大きく広がったと思います。

 

まとめ

英語勉強法

  1. CouchSurfing
  2. 携帯アプリでの単語練習
  3. イギリスの語学学校
  4. 日本語断絶
  5. 日本の語学学校

 

以上です。目標に向かって勉強に励む間はとにかく人生が充実していました。私の勉強法は一例にすぎませんが、これから留学を目指す方、英語を勉強される方の参考になれば幸いです。

 

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  1. 通りすがりのひょっとこ

    初めまして、こんにちは。
    はるかさんの物凄い努力を素晴らしいと思うと同時に、英語が苦手すぎて勉強がホントに苦痛で苦痛で仕方ない自分にはあまりにハードルが高すぎて、「これだけ勉強しないと通用しないのなら、日本でできるだけ楽な仕事のやり方を何とか模索しよう」となってしまいます・・・。

    別に英語圏の文化にそれほど強い興味があるわけでもなく、英語を勉強しなければならない苦痛な時間は、自分にとってはサービス残業の苦痛とほぼ同等のもので、勉強に積極的に取り組める方々をほんと尊敬します。

    言っても仕方ないことですが、こんな苦痛な思いをしないで済むネイティブの人々がいつもほんとに羨ましいです。お目汚し失礼しました。

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