Twitterでスコットランドでの気候について質問があったので、今回は一年を通しての気候について詳しく書きたいと思います。これからスコットランドに引っ越す方、旅行される方の参考になれば。ロンドンだとこの記事の情報より一回り暖かいくらいですかね。
エディンバラに住んで四年、季節も四周しているということで、だいたいの気候はわかりました。
まず、スコットランドにいて思うのは、年間を通して気候の変化が非常に穏やかだなということ。もちろんかなり北の方にあるので、冬は寒いんですが、でも緯度の割には海流のおかげで温かいし、夏も日本の春くらいまでしか暖かくならないので、一年を通して耐え難い気候というのはあまりありません。
日本の猛暑はホント、外にいられない、辛く苦しい気温になりますが、スコットランドでもう辛い、室内のエアコンのきいたところに…っていうのは上着を忘れた日の冬くらいです。
なので一年中、割と似たような格好になりがちです。そんなメリハリのなさが、住みやすいとも言えるし退屈とも言える。
それでは詳しく見ていきましょう。
まず夏からです。
スコットランドの夏
こちらのサイトによれば、一番暑いのが7月で、平均最高気温は19.1度、平均最低気温は11.5度。日本の春の入り口くらいですね。
イギリスではイメージの通り、晴れの日は日本と比べるとかなり少ないんですが、晴れればもうちょっと上がって、日中は25度くらいになる時もあります。でも年間でも数えるほどです。この間日本に4月に帰った時に、桜を見ながら、エディンバラの夏みたいな気温だな〜と感じたので、いらしたことのない方は、夏で日本の4月くらいと思っていただければ、半袖一枚だとちょっと不安だなという感じが分かるかと思います。真夏で、半袖のシャツに、上着をちょっと羽織って、暑くなったら脱ぐくらいな感じですかね。
でもスコットランドの気候の問題は、一日の中で天候が変わりやすいことなので、気温も変わります。とにかく一年中、外出するなら上着を余分に一枚は持っておきたいところです。
これは数年前9月にハイキングに行った時の服装です。このジャケットの下にセーターも着ていました。昼間はジャケットは脱ぎましたけど、朝や夕方はこれでちょうどよかった感じです。
スコットランドの冬
次に、一番寒いのが12月で、平均最高気温が7.0度、平均最低気温が1.3度です。このように、エディンバラは寒いと言っても、氷点下になるのはまれで、雪もほとんど降りません。体感温度は日本より寒いんですが、正直東京にいるのと冬場はそこまで変わりませんね。ただし日の長さが極端に短くなるので、寒い時間が長く続き、出勤、通学の時間でも真冬はまだ暗くて、粗戸に出る時が気温も一日の中で一番低くなる、ということがあります。その時にはマイナス5度くらいまでは下がりますので、日本で暮らすより温かい服が必要になります。
私はEddie Bauerっていうアメリカのアウトドアブランドのダウンコートを愛用しています。本物のダウンが入ったコートは高いんですけど、それ以外だとすごく重くなってしまうので、一着は持つ価値があると思います。冬は厚着ばかりだとホントに疲れてでかけるのも面倒になってしまうので。その中でも私はEddie Bauerはおしゃれだし、値段の割にしっかりしてるし、買ってよかったと思っています。
さらにダウンコートを語ると、お金に余裕のある人なら、スコットランドでも非常によく見かけるカナダグースというブランドのダウンが私の知っている中ではクオリティ的には一番いいと思います。ただしカナダグースは南極探検隊なども使っている極寒地用のダウンも作っているブランドなので値段も一流です。何十万円もしたりします。でも良いダウンを着るとその軽さと暖かの両立にもう普通のジャケットには戻れません。本当の快適さを求める人はカナダグースについて調べてみると良いでしょう。
あとは私が学生の頃は、UNIQLOのウルトラウォームダウンコートというのを愛用していて、こっちは上記のような高級ダウンコートに比べるとちょっと重いんですが、値段と暖かさのバランスはいいです。日本ではオンラインでしか売っていないんですけど、毎年人気色はけっこうすぐ売り切れます。UNIQLOはヨーロッパにも進出しているのでそっちの需要を狙っているのかもしれません。
また防寒の基本は、頭と手足なので、しっかりした帽子、手袋、ブーツもあると助かります。ただヨーロッパは冬が厳しいので防寒グッズは色々日本より豊富です。特に帽子なんかは、耳までカバーできるかなりごつい帽子とかがよく売られていて、音が聞こえづらくなるんですけど、そういうのが便利なので、こちらで購入してもいいかもしれません。
こんな感じの帽子がおすすめです。パイロットキャップって言うらしいです。耳が隠れるとやっぱり暖かいです。こちらではこういう帽子もたくさん売られています。
あとはマフラーで首元をきちんと覆って、風が服の中に入らないようにするのも大事です。
冬場はだいたいこんな感じの格好です。帽子があるとだいぶ違いますね。
あと私は荷物に余裕があれば日本のホッカイロは持って行きたいなと思います。いざという時のために。旅行の時など、暖かくしたつもりが全然足りなかった…という時など、かばんに一つ入れておくと便利です。ヨーロッパにはほとんど売っていないんですよね。唯一スウェーデンでは見ましたが、ひとつ100円くらいして、日本で買うより高いしもちも悪いです。ホントこんなに寒い地域なのに広まってないって不思議ですよね。友達も皆存在を知らなかったし…。もし余裕があればホームレスの人たちにも配ってあげたいと思います…。でも消費物なので日本からの持ち物としての優先順位は低いですけど。夏場のキャンプなんかでもホッカイロは場所を取らずに暖がとれるので役に立ちますね。
冬の防寒着は、スコットランドの冬はそこまで厳しくないとはいえ、日本にいるよりは一回りしっかりしたものを持ちたいというところです。
- 良いダウンコート
- ブーツや厚手の靴
- 手袋
- 帽子
- マフラー
は揃えることをオススメします!
またスコットランドの気温は変わりやすいので、鞄に入れておける余分な上着を持つことが大切です。
また、体感気温が低い理由の一つとして、風があります。特に私の暮らすエディンバラでは風が一年を通してとても強く、気温がそこまで低い日でなくてもとても寒く感じやすいです。なので、風を通さない服装が便利で、隙間ができないようにシャツを中に入れたり、袖口が閉まっているような上着が温かいです。
体温の違い
一個気づいたのが、コーカソイド、いわゆる白人って平均体温がアジア人より高いんです。日本では37度は微熱って言ったらえ?ってなりましたし、周りを見ても、白人はなんか一枚少ない。
白人は血液の比重が大きいからだそうです。白人基準で発熱は38度から…。じゃあアジア人がヨーロッパに住んだら不利じゃないですか。38度って日本人ならふらふらですけどヨーロッパ人はちょっと熱っぽいな〜って感じになるってことですよね。仕事とか休むのに支障があるじゃないですか。この事実はもっと広まるべき!
たぶん寒い国でずっと暮らしてきたからですかね? あと男性の方が女性より体温が高いし、脂肪が多い人は少ない人より高いです。で、私はアジア人で、女性で、ガリガリなので、この中では一番寒がりなプロフィールを持っていることになります。なのでそのへんも考慮して、これから移住される方はちょうどよい服装が準備できるといいですね!
まとめ
スコットランドの夏
- 暑くない
- 日本の春くらい
- 上着が必要
スコットランドの冬
- そこまで寒くない
- でもしっかりした防寒着が必要
- 防風対策
一年を通した気候
- 比較的穏やか
- 一日の中で変化が起きやすい
- 調整のしやすい格好がおすすめ
一年を通して、気温や天候が変わりやすいので、調節のしやすい格好、上着を必ず余分に持つことをおすすめします!
次回の記事では晴れや雨などその他の天候について書きたいと思います。
代田記子
素敵な文章をありがとうございました。楽しく読ませて頂きました。007の「スカイフォール」を観ていて、スコットランドの気温は何度ぐらいなのかを知りたくなり、貴女のサイトを見つけました。何年か前にロンドンには行きました。その後モンサンミシェルも行ったので、懐かしい気持ちに包まれました。海外で暮らすのは大変な事もあるかと思います。ヨーロッパの高い美意識は、日本の文化とは違う美しさを内包しています。どうか日々健康に気をつけてお過ごし下さい。