海外生活もそろそろ三年になりますが、その中でやはり日本に簡単に帰れないと、恋しくなるのが和食です。
自分でいうのもなんですが料理はかなり好きな方なので、結構こってるんですけど、
でもなにせイギリスで手に入る食材というのは日本とは違います。
逆にこちらにしかないもの、こちらの方が良いものが手に入る食材もあるのでどちらが良いというわけではありませんが、日本で育った日本人なので、どうしても和食が食べたくなる。
今回はこちらで生活している方、もしくはこれからヨーロッパへ移る方へ向けて、イギリスおよびその他ヨーロッパ諸国での自炊事情についてお話しします。
まずヨーロッパのある程度大きな都市なら必ず中華食材屋があるので、たいていの物は手に入ります。
この間の誕生日にはチャイニーズスーパーマーケットで手に入れたちらしずしのもとでちらしずしも作りました。皆が寿司作れ作れうるさいので…ちらしずしなら大勢分作れるし…。
しかしやはりその辺のスーパーで売ってるもので気軽に作れるのが一番。
とりあえず和食の基本的な調味料が必要です。その辺のスーパーでも醤油くらいは売ってますが、醤油以外はあまりみかけないので中華食材屋で買うのがいいでしょう。中華食材屋もないような街に住む場合には日本から持っていく必要があります。
また別の記事で日本から持っていくべきものはまとめますが、
- 醤油
- みりん
- 酒
- だしの素
- ごま油
ここは常備した上で、というわけでまずは私がよく作るレシピを紹介します。
全部中華食材屋で売ってますがいかんせん高いのでスーツケースに余裕があるなら必須の調味料は持って行っても良いでしょう。
1、甘辛・焼うどん
< 材料>
- うどん
- 野菜(人参、もやし、ピーマンなど)
- 肉(チキンかひき肉)
- にんにく
- 醤油
- 砂糖
- 唐辛子
- ごま油
<材料について>
うどんはイギリスなら大きいスーパーならどこでも売ってます。だいたい一袋75円位です。まぁうどんの原料って水と小麦粉と塩ですしこっちでも作れますね。Udonの名前でそのまま売ってます。
野菜は好きなものをいれれば良いのですが、もやしも結構メジャーです。大豆が人気ですからね。
肉はこれが日本でいう薄切り肉っていうのがなくて、やっぱりあのぺらぺらで焼くと縮れた感じになるあの肉がいいのにないんですよね。しかも鶏はもも肉があまり売ってません。あっても骨付き。基本胸肉です。なので胸肉が固くて苦手な人はひき肉が良いでしょう。ひき肉は英語でMinceです、分かりづらいけど。
唐辛子は種入りのやつが私は美味しくて好きです。こっちでは種入りのが瓶に入ってる唐辛子がメジャーですね。でも唐辛子は種が辛いらしいので、かなり控えめにしないとめっちゃ辛くなります!
<調理手順>
にんにくをいため、野菜と肉をいため、うどんを入れて水をちょっと足してほぐしたら残りの調味料を入れて汁気が無くなるまで炒めます。
<その他>
そんなに変なものも入ってないし、肉抜きベジタリアンバージョンも作れるし、麺っていうのがアジアっぽくてこちらでもウケる一品です。
2、サーモン・アボカド・漬け丼
これはうちのフラットメイトが、今まで食べた食べ物の中で一番美味しいかもしれない、こんなに好きになれる食べ物があるなんてとまで言ったやつです。
日本人の友達もハマってました。サーモンとアボカドの組み合わせが良かったのかも。
こちらのレシピを参考にアレンジして作りました。
<材料>
- スモークサーモン
- アボカド
- あれば、海苔と胡麻
- 醤油
- にんにくペースト、またはすりおろし
- ごま油
- 砂糖
- コチュジャン(なければ味噌と唐辛子)
<材料について>
生で食べられる魚というのがまず売ってません。マグロもありません。
ちなみに昔日本の魚とは事情が違うと知らなくて、というか日本でも生食用となっているやつしか食べれないって知らなくて、ポーランドで適当に買ったサーモンを生でそのまま寿司にして食べました。大丈夫でしたけど。でも感染症とか寄生虫とかいるのでホントは絶対やっちゃダメだったことみたいです。
ともかく、スモークサーモンならどこでも売ってるのでこのレシピはスモークサーモンで代用します。
スモークサーモンは塩がすごく効いてるので、手間をかけたい人は水にさらして塩抜きします。
アボカドとサーモンを細かく切って、調味料を全て混ぜてレンジでチンして砂糖を溶かします。で、全部豪快に混ぜてご飯に盛って、あれば海苔と胡麻をかけて完成です。
大葉もあればいいんですけど…。なんでも大葉は育てるのが簡単らしいので庭がある人は育てて日本人に配っても…。ほしいシソが。
コチュジャンはこれも中華食材屋で売ってます。
でもやっぱり輸入品なので高いですし、無理しなくても、今回はヨーロッパでも作れる和食のレシピなので、なければ唐辛子だけでもいいと思います。
ヨーロッパにはベジタリアンが多いですし、なくても生魚は無理って人もいるので作る前に食べられないものある?って聞くのがマナーですね。
でも最悪アボカドだけでもタレ自体美味しいし、タレを抜けばベジタリアンレシピだしいいと思います。
細かい製造方法などが分からないので確実ではありませんが、白砂糖などを置き換えればビーガンにもなると思います。それほど厳格でないビーガンなら食べられるかも。本人に主義を確認してください。
あとリンクしたレシピには生卵がありますが、ヨーロッパで生卵は基本ダメです。最近イギリスでは生卵も大丈夫になったと言われてしますが、ちょっと怖いです。
日本は鶏の餌に抗生物質が多く入っているのでサルモネラ菌が繁殖しづらいから大丈夫ってことになってますが、(抗生物質は長期的には人類の健康を脅かすので日本が良いというわけではない)
こちらでは生の卵を食べたり、生の卵を触った手が食べ物に触れたりすると食中毒の可能性があります。
サルモネラ菌でお腹壊すときついらしいですよ…!
ちなみにサルモネラ菌っていうのは鶏の肛門にいる菌で、ようするに卵におしりから菌がくっついちゃうってことです。
でも熱処理すれば大丈夫です。なのでヨーロッパでは卵はちゃんと熱を通しましょう。
3、ブラックケールの和風パスタ
これは私の完全オリジナルレシピです。
ブラックケールを初めて食べた時、なかちょっと海苔っぽい風味があるなと思って、色々試して完成しました。
<材料>
- ブラックケール
- その他の具(ベーコン、マッシュルーム、ズッキーニなど)
- パスタ
- 醤油
- にんにく
- みりん
- だしの素
シンプルな基本の和食の味付けで。でもこれが海外で生活してると幸せに感じます。
ケールは日本じゃあまりメジャーな野菜じゃありませんよね。青汁の原料に使われてるらしいです。
なんか体によさそうなので、野菜不足だなーと思った時に作ってます。さらに具を増やしたい場合はズッキーニなど合います。
ケールはかなり固いので、しっかり茹でて柔らかくすると食べやすいです。長めにゆでるとホウレンソウに似た感じになるので、ほうれん草の代用品として他のメニューでも使ってます。私はほうれん草より好きなので。
まずケールを茹でます。時間がかかるので最初です。その間に他の野菜やベーコンなどあれば切って炒めます。
パスタはロングパスタならなんでもいいですが、私はいつもリングイネです。ヨーロッパらしいといえばパスタの種類がどのスーパーでもとても豊富なことです。
日本だと基本的にはスパゲッティしか売ってませんが、スパゲッティ、リングイネ、フィットチーネ、タジアテッレあたりはだいたい置いてあります。
パスタを茹ででいる間にマッシュルームやベーコンを痛めたフライパンに調味料を入れて、まぁちょっと濃い煮物みたいな味になったらケールを湯切りして、パスタも一緒にフライパンに入れて混ぜて完成です。
ケールの濃厚な美味しさがあるのでシンプルなままでいけます。
4、スコティッシュ風ミートボール
これはスコットランドでよくミートボールが売ってるので、それに和風の味付けをしたものです。
既製品のミートボールですが、結構コショウが効いた感じで、すごい柔らかいので炒めるのも結構難しいです。どうしても三角になってしまいます…。
<材料>
- ミートボール(既製品)
- 醤油
- ケチャップ
- 砂糖
ミートボールを炒めてちょっとカリッとしたらソースを投入します。
ケチャップは基本的に日本と同じ味なので、お弁当とかに入ってるミートボールの感じが出ます。
ただしやはり肉自体にも味がついてるのでスコットランド風ではありますね。
味が濃いのでショートパスタと一緒に食べるのがオススメ。
5、スウェーデン風たらこパスタ
これはイギリスじゃないんですけど、
以前スウェーデンにしばらくいた時にスウェーデンにはカレスキャビアっていう、たらこペースト的なものが売ってるんです。
スウェーデンでは非常にポピュラーな食材で、どの店でも空港でも売ってます。
これが普通はパンにや卵に塗って食べるんですけど、味はほぼたらこをバターでペーストにした感じなので、これはたらこスパゲッティに使えると思って試したらまさに超たらこスパゲッティでした。
ヨーロッパでたらこ的食材を売ってるのはスウェーデンだけだと思うので、もし飛行機の乗り換えとかでももしスウェーデンに行くことがあればぜひ一本買っていかれると良いでしょう。
ドイツなどではスウェーデン系家具量販店のIKEAでも売っているとの情報があります。また北欧諸国では普通にスーパーで売っているようです。
これをただ醤油と混ぜれば完全にたらこスパゲッティです。海苔もあればなおよし。シソは手に入りづらいですからね…。
よく日本で売ってるインスタントのたらこパスタソースの感じになります。これはハマる。
カレスはそのままでも普通に美味しいので汎用性高いです。
6、鉄板・抹茶ブラウニー
やっぱり甘いものも作れないと。というわけで日本のデザート作ってよと言われたら抹茶ブラウニーを作ります。
抹茶粉は日本から持ってきましたがこっちでも中華食材屋で売ってます。
あとはシンプルなのでオススメです。
こちらのレシピを見て作りました。
抹茶粉さえあれば旅行中でも作れるのでどっか海外の友達の家とかで何か振る舞うならいいんじゃないでしょうか。
ブラウニーなら皆知ってるし、グリーンティーブラウニーって言えばそんなに抵抗もない気がする。
やっぱりあんまり独特なもの作っちゃうと喜んでもらえませんからね。
羊羹とか無理だろう…。
前に梅干しの飴舐めていて、欲しいっていうからあげたら全員吐き出したし ^^;
7、オムライス
日本の食材が一切手に入らない状況下で和食を作れと入れたらこれです。
日本らしさは少ないですけど、でも見た目も派手なので喜ばれます。
実は高校時代はずっとオムライス屋で働いてたんですよ。料理はほとんどしてないですけど。
でも卵、ケチャップ、ご飯があればあとは最悪あるものをいれればいいわけですし。
私がいつも作るのは
- 卵
- ケチャップ
- コンソメ
- 具(玉ねぎ、ピーマン、人参、マッシュルーム、チキン)
- バター
- ご飯
です。ポイントはまず具を炒め、ケチャップとコンソメとバターで濃い目に味付けをしてそこにご飯を入れることです。
8、豚の角煮
パーティーとかで出して評判良かったのがこれです。
材料も豚肉・生姜くらいなのでこちらでも手に入ります。
時間はかかりますけど、醤油があればだいたい日本で作るのと同じものが作れます。
バラ肉は安く売っているので、それを炒めて、脂肪があるていど溶けたら茹でます。
生姜と一緒に2時間くらいガンガン茹でて、
肉が柔らかくなったら鍋を変えて、醤油、酒、砂糖、だしを入れて煮詰めて完成です。
シンプルだし、こっちは脂肪の多い肉は体に悪いっていうんで人気がなくて安いですし。
タレに卵もつけておけば味付け卵にもなるし、やっぱ醤油があればたいての和食は作れますね。
まずは中華食材屋で醤油です。キッコーマンのやつが売ってますよ。
9、その他
他にも日本から色々持って来れば作れるものは沢山あります。
こっちで普通にスーパーでも売ってる和食も多いです。
豆腐、インスタントラーメン、うどん、柿、ネギなど…。
ネギは日本のよりずっとマイルドで薬味にはなりませんけどね…。
インスタントラーメンは日清の出前一丁がよく売ってます。
バリエーション豊富な日清の出前一丁。正直日本で売ってるのより色んな味があって好きです。
私が一番好きなのがスパイシー味。あと胡麻味ってのが日本の醤油ラーメンぽい感じです。東京醤油味ってやつは生姜がきいてて東京要素は分かんなかったけどおいし
かったです。あととんこつ、シーフード、牛肉コショウ味、チキン、などなど20種類くらい売ってます。普通のスーパーだと3種類くらいしか置いてないですけど、中華食材屋ならめちゃめちゃあります。一食45pなので安いし。
いけないと思いつつ面倒な日はつい食べちゃいますね。
豆腐は日本のと同じ感じです。
でもこんな感じの紙のパックに入ってます。
麻婆豆腐の素を持っていけば作れます。あるいは自分で一からタレを作ってもそんなに難しくありません。
一瞬豆乳の間違いか??って思いますが、ちゃんと豆腐が入ってます。
あとカレーとかハヤシライスの素も役に立ちます。
こっちでも売ってますけどそんなに種類とかないので色んなブランドのを持っていけば、ルーなら長持ちするし。カレーもウケがとてもいいです。インディアンカレーがかなり広まっていますし、日本のチキンカレーも結構認知度があります。
あと前にお好み焼きに挑戦しました。
いわゆる日本のソースがないので、バーベキューソースのせて、薄切り肉がないからベーコンいれて…。なんか見た目は似てましたね。でも味もまぁまぁでした。
チキン南蛮とかもやりました。タルタルソースは売ってます。揚げ物が怖くなければこれはできます。
お米についてはやはり日本の米と同じ味はなかなかありませんね。
ただ中華スーパーで欧州産コシヒカリとか売ってます。それはやはりなかなか美味しいです、夢錦とか、はるかって名前で売ってます。
それも手に入らない場合、スパニッシュパエリア用のお米が割と日本人の口に合うと思います。イタリアンリゾット用のお米とかも。
タイ米とかインド米は全然違いますね。ただしめちゃめちゃ安い。1kg45p(70円くらい)とか。日本の10分の1以下の値段です。怖すぎます。
テスコでそんな安いのが売ってます。でも節約するなら、味は全然違うけど、悪くはないです。カレーとか味が濃いものなら気にならないかも。
でもやっぱ長期で滞在するならもう中華食材屋で10kgの夢錦とか買っちゃう方がいいと思いますね。
あとは中国人の友達と仲良くなってお勧めの中国のお米教えてもらうとか。
やっぱり食事はアジア人が気が合います。ホントアジアの料理をヨーロッパで沢山知りました!今はアジア旅行がしたい…!
次の記事では、日本から持っていくべき食材について書きたいと思います。
4月に2週間日本へ帰るので、その時のリスト作成がてら。
田舎暮らし
スコットランドに住み始めたばかりですが、すでに時々日本食を食べたくなります。参考になります。
中華食材店でとんかつソースとキッコウマン醤油を買ってフル活動しています。
お好み焼きをした時は、出汁がなかったので海老のゆで汁を出し代わりに使用し、お好み焼きソースは、とんかつソースとケチャップとTESCOで売っていた少し甘めのKetjap manis soy sauce(sweet soy sauce)で作ってみたら、お好み焼きソースにとても近かったです。
よければ、試してみてください。
余談ですが、こちらに来てトイレットカバーを探してもなかなか見つからず、トイレの冷たさに慣れないので自分で編みました。こちらの人は冷たいトイレに座るのは平気なのでしょうか?
Osooki
検索でたまたまこのページを拝見し、早速 “スウェーデンのたらこペースト”なるものを試してみました!簡単かつ超たらこスパで大変美味しかったです!ちなみにフィンランド在住ですが、こちらのスーパーでも普通に手に入りました。トランジットなどあればお立ち寄りなさっても?