2020年世界中で人々を苦しめているコロナウイルス。私の暮らすスコットランドでもコロナウイルスは拡がっています。
春に第一波、そして今秋にまた第二波が来ました。そのため私もロックダウンに巻き込まれて家にいる時間が増えました。
今回はそのスコットランドでのコロナウイルスの状況と、それに伴う私の生活の変化などを月別に書き記したいと思います。
12月 コロナ前
この頃、まだコロナウイルスは話題になっていませんでした。12月には母が初めてイギリスへ来て一緒に旅行をしたり、年末にはドイツから妹も遊びに来て楽しく過ごしました。
クリスマスマーケットもやっていたし、人混みにも普通に行っていたのが懐かしいです。
1月 中国でコロナの噂が
1月頭くらいから中国武漢でのコロナウイルスのニュースが流れ始めて、この時はまさかこれが拡がって大変なことになったりしないよな…と思ったりもしましたが本当になるとは…。
中旬くらいには日本でも一人目の患者が確認されて、下旬には武漢が都市封鎖、しかしその時にはまだスコットランドでは全然遠い話で、武漢の人は大変だなぁとニュースを見ていました。
また1月末にはパートナーのお母様が遊びに来て、一緒に観光をしたりしました。思えばこれが2020年最後の外を楽しく遊び回った時だったかもしれません。
2月 コロナウイルスアジアに広がる
上旬頃にはダイアモンドプリンセスの話題など、アジアで少しずつ拡がっている感じでした。
この時はまだイギリスではまだ危機感などありませんでしたが、アジアで拡がっている病気ということで、なんとなくアジア人だから避けられたりしないかななど不安に思いました。
またシンガポールでも広まり始めていましたが、シンガポールに住んでいる日本人の友達が海外出張が多いということで怖がっており、シンガポールでは消毒液が売り切れ始めている、イギリスから送ってもらえないか?と言われ、まだ全然購入制限などない頃だったので大量に買って送りました。まさかそれがその後イギリスの方が大変なことになるとは思っていなかったので。
スーパーのレジでは店員さんや後ろの人に「わあ準備万端だね」と笑われました。今だったらそんなに買うなふざけるな、となると思いますが。その時はまだ特に必要ではありませんでしたが、でもやっぱりそのうちイギリスにも来るかもしれないよな、と思い自分の分も少し確保しました。
友達にはマスクはないか?と聞かれましたが、イギリスでこの頃まだマスクはその辺では売っていませんでした。シンガポールでは衛生用品は皆売り切れていたようです。
私の同僚に一人シンガポール人がいました。彼女はこの頃、春節休みからイギリスに戻りましたが、同居の大家さんに2週間は家の洗濯機を使うなと言われたそうです。
今となってはコロナウイルスの流行っている地域から帰ってきた人と、念の為2週間生活を分けることは大切と思えますが、その時はまだ無症状感染などは確認されていなかったので、「症状のないのにただ差別じゃん!」と怒りました。
中旬頃になると、だんだんイギリスにもアジアから来た観光客なんかがウイルスを持ってくるかもっていう感じになってきたので、実際私も気になり始めて、手の消毒液を持ち歩くようになりました。
それでもまだイギリスではまだまだ消毒液が売り切れたりすることはなくて、日本の家族が困っていたので、消毒液やハンドソープを送りました。
この頃はまだまだ人混みにも行きましたし、手洗いなどよくしましょう、とニュースで言われるようになりました。
3月 コロナイギリスに上陸、在宅勤務開始
街中ではアジア人だからなんとなく怖がられてないかなと申し訳ないような気持ちになり、少し距離をおくようになりました。
同僚がバスでウイルスと呼ばれる差別を受けました。私の妹も道端でコロナと呼ばれたそうです。
3月の頭にベトナム旅行から帰ってきた人がいました。この頃はまだイギリスで海外から帰ってきた人の隔離措置などは強制ではありませんでした。その人は大事をとって2週間は在宅勤務をすると言いましたが会社は反対しました。そのためマスクをつけてきたところ他の同僚が怖がってしまったので、結局その人は2週間在宅勤務となりました。
今はマスクをする人が増えましたがその時は、その同僚の他はマスクをしている人は街中でも見かけませんでした。
3月2週目位から会社でもだんだん皆コロナウイルスの話が増えてきました。会社ではハンドソープの数を増やしたり、衛生に気をつけようという勧告がなされました。
在宅勤務を勧める会社がこの頃は増えてきました。うちの会社ではなかなか在宅勤務方針にならないので従業員の中では不満が溜まってきていました。
イギリスで初の死者も報告され、だんだんと人混みに行くのは怖くなってきて、バスのボタンなどなるべく手で触らないように気をつけ始めました。手もこまめに洗いました。
それでもまだ人に会ったり、買い物に行ったりしていました。でもそのうちイギリスでもロックダウンになる、という噂が流れ始めたので、家で必要そうなものを色々多めに買うように。
この頃にはイギリスでもすっかり消毒液など買えなくなって、2月の友達の分と一緒に自分用にも買っていた消毒液を使っていたところ、£5で売ってくれないかと道端で聞かれたこともありました。(元は50pだった)
3週目にとうとううちの会社もしばらく在宅勤務ということになり、同僚に車で送ってもらって、モニター、キーボード、私物を全て持ち帰りました。
ちょうどその一ヶ月後に辞めることになっていた同僚がいたのですが、「もしこのまま会うことがなかったら、今までありがとう」と一応挨拶しておいたのですが、向こうは冗談として笑っていました。
私も一応私物など全て持って帰ったとは言え、数週間くらい、長くても数カ月の話だろうと思っていました。でもそれがもう2020年も終わろうという頃まで続いたままなので、全て持ち帰ってよかったです。
在宅勤務は今まで数日単位でしたことはありましたが、本格的にはなかったので専用のワークデスクなどは家にありませんでした。
どれくらい続くか検討が付かなかったので、とりあえずIKEAで一番安い£16のデスクを買いました。もしこんなに何ヶ月も在宅勤務になると分かっていたらもっといい机を買ったかもしれません。
家で当分過ごすのだから気分が明るくなるようにと思って造花などもついでに注文しました。これは買ってよかったです。
23日になると、正式にイギリスでも家から出ないように、とロックダウン命令が出ました。
スコットランドでも同じくロックダウンとなり、健康を維持するために運動のために1日に一度まで外出してもよい、ということと、食料品や薬のための買い物以外は家にいるようにとなりました。
4月 イギリスコロナウイルス第一波ピーク
イギリスでもコロナウイルス感染者がすっかり増えてしまい、外には出なくなりました。買い物も2週間分を買って冷凍し、極力家にいるようにしました。
この時まだマスクの効果をイギリス人はまだ信じていなかったので、マスクは売っていなくて、自分でTシャツを切って手作りしました。
他に誰もつけている人はいませんでしたが構いませんでした…。
この頃はまだロックダウンも数週間から数ヶ月くらいの話だろうと思っていたましたが、一応バスの定期は解約しました。
結局すぐ再契約することになったらどうしようと思いましたが、解約してよかったです。バス会社には悪いですが。
会社のマネージャーもまた数週間後には会えるよなんて言ってました。(私は会いたくなかったが)
でも休業しているお店や会社も沢山あって、経済が大打撃を受けたりしたらどうなるんだろう、と漠然と不安にはなりました。
家にいてもちゃんと朝起きて仕事できるだろうか、ダレないだろうかと心配でしたが始めてみれば特に問題は起きず、楽しく仕事できました。
空きの部屋が一つあったので、そこをオフィスにしました。やはり仕事部屋があるとオン・オフが切り替えやすいです。
イギリスの感染者数はどんどん増え、死者数も増え、すっかり世界でも最悪の記録数となってしまいました。
今まで存在しなかった病気で、1日に何百人も亡くなっていく、恐ろしかったです。
色々ニュースを読んでいる内に、これは2-3ヶ月では終わらないことなんだな、と理解し始めました。
どうぶつの森とファイナルファンタジー7リメイクを買って仕事後や休日は夢中になっていました。
友達の誕生日がありましたが、今年は会うのをやめようとなり、バーチャルでお祝いしました。プレゼントは郵送で本を送りました。
5月 ロックダウン継続
ロックダウンはまだまだ続いていました。
会社のマネージャーはロックダウンの延長が発表される度に「じゃあまたあと数週間だね」「あと2週間でまた会えるね」なんてことを言っており、私は「そんなわけないだろ」と心の中で思っていましたが、
この時は私のように悲観視する人と会社のマネージャーのように楽観視する人に分かれてきた感じでした。
在宅勤務にはだいぶ慣れてきて、パートナーといつもより長く一緒にいられるし、彼は時間があったのでお茶を入れてくれたり、お昼を作ってくれたりもして、正直私はオフィス勤務よりずっと幸せでした。
うちは家の広さもある程度余裕があったし、景色も良いところに住んでいたのでそんなに家にいて憂鬱ということはありませんでした。
でも日光不足は心配だったので仕事の合間にお昼休みなど窓を開けて日光を浴びました。
あとはどうぶつの森やFF7リメイクがだいぶ癒やしてくれました。友達と一緒に遊ぶこともできたし、ゲームの中で歩き回るだけでも楽しかったです。
日本にいる高齢の祖母も外に行けなくて退屈しているかなと思って長い手紙を書いて送ったりしました。
それから時間があって皆いつもより手の混んだ料理にハマっているようだったので私も普段挑戦しないような大作にも挑戦しました。
そんな感じで私は家にいてもそれなりに楽しく過ごしていましたが、友達の間ではパートナーと不穏な空気になっている人もいました。
コロナウイルスへの考え方とか、家にいる時間が長くなって生活の仕方とかでズレてくるカップルも多かったようです。
この頃は毎週木曜は医療従事者へ感謝の拍手をイギリス中でしていたので私も参加しました。
人を感じられて地域の一体感みたいなのも生まれたような気がします。
コロナウイルスが広がるに連れて、知り合いにも感染した人がちらほら聞くようになりました。
パートナーの昔の教授と、クラスメイトの一人がコロナウイルスに感染して亡くなりました。
そういう話を聞くことになり、私達はコロナウイルスを真剣に受け止め、余計不用意にでかけないようになりました。
6月 第一波が落ち着き始める
やっとスコットランドでのコロナウイルスの一日あたりの感染者数は減ってきました。
いくつかお店が開き始めたり、1日1回までだった運動のための外出が、無制限に外出してもよいとなったりルールが少し変わってきました。
5月に出した祖母への手紙の返事が届きましたが、この時は飛行機があまり飛んでいなかったので、国際郵便もなかなか届かない状況でした。
こんな毎日も思い出になるのかなぁなんて思って1日を動画にまとめて撮ったりしました。
パートナーのお母様がマスクを送ってくださり、人に会わなければいけない時にはそれを必ずつけるようにしました。
相変わらず2週間分をまとめて買う生活をしていましたが、なんとなく不安でパッケージは一つ一つ消毒していました。
実は春に友達が一人コロナウイルスにおそらく感染し、その子は心当たりはスーパーしかない、と言っていました。
実際どこで感染したのか分かりませんし、そもそもその頃は検査は入院するような症状の重い人しか受けられなかったので友達は呼吸に問題があったものの検査は受けられず、おそらくかかったとしか言えませんでした。
そういうわけで私はスーパーにもなるべく行かないように、また食品の消毒もわざわざしていたわけです。
7月 規制解除が始まる
イングランドはスコットランドに先んじて規制の解除を進めていましたが、スコットランドはより慎重でした。少しずつ緩みながらも、基本的には厳しい制限が続いていました。
家の買う計画をたてていたので、やっと家の見学の規制が解除されて、少しずつ行くようになりましたが、以前と違って全予約制で、1組ずつというやり方に変わっていました。
相変わらず買い物はなるべく少なくしていたので、この頃には恥ずかしさとか考えなくなって、もうスーツケースを持ってスーパーに行っていました。
こんな感じで大量に買って、全部消毒してから閉まっていました。意味があるのかは分かりませんでしたが…。
家でまた当分過ごすことになるんだろうなぁとは思っていたので、家を快適にすることを気にかけていました。
家事道具や娯楽品を買ったりしました。
私はまだこの時家にずっといて憂鬱なんてこともありませんでしたが、やっぱりだいぶ辛くなっている人もいるみたいでした。
会社のマネージャーは特に在宅勤務も嫌がっていて、(本人は一人勝手にオフィス勤務を続けていたのだが)
もう皆会社においでよなどと言って、チームメイトと少し喧嘩になっていました。
8月 数カ月ぶりに友人と再会
規制がだいぶ解けて、2メートル確保すれば家庭外の人にも会えるようになりました。
そこで数カ月ぶりに友達と公園へピクニックへでかけました。
正直用事ついでにちょっとした散歩など以外全然外に出ていなかったので新鮮でした。
やはり顔を合せて話すと数ヶ月分の話したいことが沢山あるし、楽しかったです。
しかし日本人の私が真面目すぎるのか、友達はあまり厳格にルールを守ってはいないようでした…。
中旬ごろ、前途の会社のマネージャーが政府の規制にしびれを切らして、もう皆オフィスに来い、これは会社の決定だからと言い出しました。
従業員は皆反対し、喧嘩となりました。もう政府のルールは無視していいなども言い皆呆れていました。
しかしマネージャーはたぶんウイルスを信じていなかったのでしょう。この辺りからウイルス陰謀論を信じている人が結構いるのだなと気づきました。
イングランドはシティーセンターのビジネスのため、在宅勤務はやめてオフィスへ行こうというキャンペーンを始めましたが、マネージャーもそれに乗っかろうとしていました。
キャンペーンはイングランドのみで、スコットランド政府は在宅勤務を続けて下さいと呼びかけていましたが、出勤させたいマネージャーはあまり聞く耳を持たず。
このようにウイルスに対する考え方が人により色々違うので、ウイルス対策というのは簡単じゃないのだなと理解しました。政治家は私には無理そうです。
それから8月になってやっと2020年初のホリデーを取りました。旅行にも行けないし、取るモチベーションがなかったのですがこのままではホリデーが余ってしまうので、毎月一週間ずつ取ることにしました。
家でゴロゴロするホリデーというのが社会人になってから一度もなかったのでそれも新鮮でした。ゆっくり丁寧に家事ができるし、勉強をしたり、ダラダラしたり楽しかったです。
私達は車も持っていないし、公共交通機関を使用してまで旅行に行きたかったわけでもないので今年は家で過ごすことにしました。今年はこういう人も多いでしょうね。
9月 第二波の予兆
相変わらずマネージャーのオフィスに来いという呼び出しが活発になり、従業員と役員の喧嘩は続きました。
一人が電話で説得されて一週間顔を出したり、もう一人が週に2日など限定で出勤し始めました。
これは私もそろそろ出勤しなきゃいけないのかな、マスク沢山作らなくちゃと心構えも始めました。
しかしこの頃からまた落ち着いていたコロナウイルスの感染者数が増加傾向になっていたので、マネージャーもあまりうるさく言わなくなりました。
ヨーロッパ各地でまたコロナウイルスの感染者が増加。ただし第一波の時より検査数が増えているので、感染者数に対して死者数はまだ増えてきていません、がそれも時間の問題。
スコットランドの夏は短いので、少し肌寒くなってきて、ランチタイムの日光浴もしづらくなってきました。
なので今年二度目のホリデーでは外出して、太陽を浴びるよう努めました。
感染者数が増えているからから、寒くなってきたからか、夏に比べると外出している人も少ない印象でした。
それからやはり感染者数の増加は避けられないんだろうな、と思ったので、これから寒くなって暗くなって、家にいるのが辛くなったら嫌なので、家で快適に過ごすことにお金をかけようと思いました。
外食などずっとしていないのでその分買い物をしても良いだろう、と思いました。ということで防寒グッズなどを購入。
またFire Stick TVなど娯楽グッズも追加で購入しました。
10月 第二波の到来
さらに感染者数が増え、すっかり第二波に。規制がまた厳しくなり始めました。
検査数が増えたため、既に感染者数の確認では春のピークを越しました。しかし、死者数はまだ4月ほどは増えていません。しかし少しずつ増加傾向にあります。
感染者の接触者を追跡するアプリの導入や、地域ごとのロックダウンなど、第一波の時よりも様々な対策が増えているので、もう少し楽な規制になるといいなと思う。
だんだんとワクチン開発の成果の話も聞かれるようになりました。あと数カ月で使用が開始するとかしないとか。
会社のマネージャーは通勤強要はしなくなりありがたかったのですが、その代わりに仕事の監視が増えました。
これは在宅勤務が続くとマネージャーが不安になるのは仕方のないことかもしれませんが、1日に三度も進捗報告をさせられることになりました。
正直コロナ禍に入ってからマネージャーへの信頼度は大きく下がりました。
マネージャーがコロナウイルスを真剣に受け止めていないのは、知り合いにかかった人もいない、幸せな人だからだと思います。
しかし私はこれまでに書いた以外にも、3月に感染してからずっと調子が悪い人など知り合いに何人か感染者がいるのでマネージャーの対応には本当に失望しました。
友達カップルが破局の危機だったり、会社のコロナ対応での信頼度が下がったり、やはりコロナ禍のストレスや状況の変化で悪い影響を受ける人間関係も多いみたいですね。
現在
これから年末にかけてまたコロナ規制が強くなりそうなスコットランドですが、総じてスコットランドのコロナ対応はイングランドより厳しくなっています。
首相のニコラ・スタージョンはコロナウイルスに関してかなり慎重派です。
しかしこれまでも力強くも共感を示す温かいリーダーシップを発揮してくれたので、第二波も乗り切って欲しいです。
これからクリスマスですが、このまま感染者数が増え続けるとクリスマスも規制ということになり、国民の不満が爆発しそうで心配です。
また今後のできごともまとめていけたらいいなと思います。
皆さんも健康に気をつけて!
コメントを残す