日本でも時々外国人の参政権は話題になりますが、実現は遠そうです。

そんな中、2020年2月より、イギリス北部のスコットランドでは外国人にも参政権が与えられ、投票・立候補ができることになりました。

 

イギリスはイングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランドの4地域に分かれていて、スコットランドはウェストミンスター(イギリスの中央議会)のとは別に独自の自治権を持っています。

そのためスコットランドにはスコットランドの国会議事堂がエディンバラにあり、そこでスコットランドにおける政治が議論されます。

公衆衛生はスコットランドに自治権があるため、2020年のコロナウイルス禍でも、スコットランドはイギリス全土とは別の独立したコロナウイルス対策を取っています。

 

そして、そのようなスコットランドにおける政治の参政権が、2020年2月より外国人にも認められたわけです。

 

外国人に認められる参政権の範囲

認められるようになったのは以下の参政権です。

投票権→全ての外国人

立候補権→永住者

 

スコットランド政府公式ウェブサイトではこのように説明されています。

The Bill extends voting rights to all foreign nationals with leave to remain, including all those granted refugee status.

It also extends candidacy rights to foreign nationals with indefinite leave to remain, and to those with pre-settled status.

 

(訳:この法案は投票権を難民を含む滞在許可を持った全て外国人に拡大します。

また立候補権を永住権やpre-settled statusを持つ外国人に拡大します。)

 

参政権許可の英語記事説明

この文章の中で日本人にとって特に重要な部分の英語を詳しく解説します。

 

“The Bill” は “Scottish Elections (Franchise and Representation) Bill” のことで、”bill” は「法案」という意味です。

 

“leave to remain” はイギリスにおける「滞在許可」のことで、ようするにビザです。

例えばイギリスでは就労ビザは正式にはTier 2 leave to remainと呼ばれています。

BRPカード(生体情報入りの滞在許可証)にもそのように書かれています。

Tierというのは段階という意味でイギリスにはビザのカテゴリがTeir 1からTier 5まであります。

こちらのサイトでは5つのTierをこのように説明しています。

Tier 1, High-Value Migrants; 高価値移民
Tier 2, Skilled Workers; 技能労働者
Tier 3, Unskilled Workers; 非技能労働者
Tier 4, Adult Students; and 学生
Tier 5, Temporary Workers. 一時労働者

話が少し逸れました。参政権に戻ります。

 

そして二行目の “indefinite leave to remain” というのがイギリスでの永住権の呼び方です。

  • Indefinite = 無期限
  • leave = 許可
  • to remain = 滞在する

ということです。投票だけでなく永住権があれば立候補して議員になることもできる、というのはすごいですね。

 

投票登録の意味と登録の仕方

そしてその後参政権拡大のことをお知らせするためにチラシが各家庭に配られました。

このチラシにも書いてあるように、投票するにはまずは投票登録が必要です。投票登録のサイトはこちら

 

イギリスでは投票登録をする時にOpen register(公開登録)に参加 (opt in) するかどうかを聞かれます。

これは投票登録した人の、名前と住所だけの公開用リストです。企業や個人がお金を払えば購入することができます。

詳しくはこちらのサイトなどで説明されています。

このリストは、例えば企業が人を雇う時に氏名や住所の本人確認の際などに使用されたり、住宅ローンを組む時などにも使われるようです。

登録しなくても生活に支障はないと思いますが、より信用のある人物として認識してもらえると思います。住宅ローンアドバイザーには登録しておくように言われました。

 

選挙登録サイトを進むと、氏名、生年月日、国籍、住所、連絡先などを聞かれるので答えます。登録は数分で終わりました。

その後私の場合住所が曖昧だったので確認のための連絡がありました。

それに答えた後、自宅に本人確認のコードが郵便で送られてきて、それを登録して終わりです。

最近投票のお知らせの紙も届いたので、無事に登録されているようです。

スコットランドでの初の投票はまだ先になりそうですが、また投票したら追記など、できたらしたいと思います。

 

以上、スコットランド外国人の参政権と選挙登録についてでした。