現代社会はテクノロジーの発展で自動化がどんどん進んでいます。日本でも様々なところで自動化が進んでいますね。

例えば日本だと居酒屋でタッチパネルで注文ができ、店員さんは料理を運んでくるだけ、だったり。

イギリスでもそのような接客業など様々なところで自動化が行われているので、イギリスで日頃見る自動化されていることを紹介します。

 

スーパーの自動化

日本でも最近はスーパー等のセルフレジが増えてきていますが、イギリスではかなり導入が進んでいます。私がイギリスに引っ越してきた4年前にはまだ導入され始めた頃でしたが、あっという間に広がり、今では1-2レーンだけ友人レジを残してあとは数十台のセルフレジのみというスーパーも多くなっています。

セルフレジだと一人あたりのスキャンする時間は毎日働いている店員さんに比べると遅くなりますが、イギリスでは元々友人レジでは大きなベルトコンベアがあってそこに商品を並べて待つので、その分のスペースがなくなる分セルフレジのほうが多く設置できます。体感では五倍くらい置けてると思います。なのでそちらの方が会計にかかる時間は短く、若者の多くはそちらに行きます。実際少量の買い物であれば一瞬で終わるので私も最近はセルフレジ派です。

10台のセルフレジにアシスタントの店員さんが一人着くという感じなのでかかる人件費も抑えられ、スーパーもどんどん積極的に導入しています。

またセルフレジだけでなく、店内を回って商品をカートに入れる時に、カートについている端末でスキャンしていく方式のお店も大型スーパーなどで見かけます。それだと出て行く時にお金だけ払えば良いので楽です。

アメリカではさらに進んで完全レジレスのAmazon Goが話題となっていますが、イギリスでもこのセルフレジ導入のスピードを見るに、Amazon Goがイギリスに上陸したらあっという間に広がるのではないでしょうか。

 

病院での自動化

イギリスでは病院は基本的に自分の登録したGPと呼ばれるかかりつけ医病院に見てもらうという方法になっていて、私も近所に登録しているGPがあります。各GPで様々な取り組みをしていると思いますが、私の登録しているGPでは最近自動化に力を入れているようです。そもそも一つのGPで働く医者が数人いるため、毎回違う医者にあたることもあり、カルテの管理など違う医者が同じ患者を見ても問題がないようにIT化が進んでいましたが、最近は事務業務の方の自動化も進みました。

まず予約すると、予約前日にお知らせメールが来るようになりました。またキャンセルも簡単にそのメールでできるので、必要のない予約が取り消しやすくなり、当日飛び入りの診察なども受けやすくなったのではないでしょうか。

また病院に着いた際も、今までは受付に行って名前を言っていましたが、今では自動端末が導入され、生年月日を入れるとそれで受付は終了、そのまま待合室へ行き、あとは呼ばれるのを待つだけです。

さらにイギリスでは元々国民保険に入っていればそれが基本的な医療費を100%カバーするため、通常の診察では病院で会計というものはありません、そのためお医者さんの診察が終わればそのまま出ていきます。そのため、病院に着いたら目的のお医者さん以外とはほぼ話すことがなくなりました。

 

ファーストフード店の自動化

イギリスでは日本の居酒屋のような注文システムはありませんが、ファーストフード店は自動注文システムの導入に力を入れています。日本でもマクドナルドなどが始めていますが、こちらではマクドナルドはほぼ全店、他のファーストフード店でもパネルとカード決算で注文できるお店が増えています。

慣れていないと少し時間がかかりますが、パネルは数台設置されているのに対し有人カウンターはだいぶ少ないですし、パネルの方が写真などを見ながら選びやすいのでこちらを好む人も多いと思います。

 

その他

イギリスではその他にも全体として様々な部分でITシステムの導入を見ることができます。

カスタマーセンター:今はたいてい自動音声案内で、音声認識で色々なことができたりします。

大学の手続き:日本と比べても応募システム、授業登録システム、課題のシステムなどかなりシステム化されているなと感じます。

バス:アプリで全てチケットを買ったり、今来るバスがどこにいるのかが見られたりします。

 

自動化が起きる理由とその問題点

経営者にとってはコストの削減は自動化導入の大きなモチベーションの理由ですが、それ以外にもヨーロッパでは労働者の労働環境の改善を日本以上に力をいれていて、問題があるとすぐにストライキが起きたりするので、そのような情勢も様々な企業が積極的に自動化を導入している理由の一つではないでしょうか。自動化は、不必要な業務を簡略化します。

ただ自動化が進み過ぎると、それによって仕事を奪われた人はどうなるんだという疑問も残ります。短期的に見ると失業者が増えることはリスクですが、長期的には人口に対しての社会全体の仕事量が減っているわけなので、一人あたりの仕事量も減るということではないでしょうか。その点では、労働者の移り変わりなどに注目し、自動化と同時に新たな労働の仕組みなどを積極的に取り入れることが大切だと思います。

自動化が進んでも、ホスピタリティ、芸術などの分野で人を好む消費者は残るでしょうし、また人間の労働はいつか単に生産を楽しむ趣味のようなものになるかもしれません。

私はイギリスでの次々と進む自動化社会にどちらかといえばワクワクしていますが、雇用の減少などその中で起きる問題点を無視せず解決していくことも大切だと思います。

 

以上イギリスで見られる自動化についてでした。