私は今までイギリスでの学生生活・社会人生活の三年間で通算6回フラットシェアをしました。

他人と同じマンションに住んでキッチンやリビングを共有して暮らすことを、日本やアメリカではルームシェアと言いますが、イギリスではフラットシェアと呼びます。そしてシェアしている相手をフラットメイトと呼びます。フラットはイギリス英語でマンションのことです。

だいたいはネットでフラットメイトを探したり、あるいは今の私のように友達と一緒にフラットを探して暮らしたりします。私が6回も引っ越しをしたのは、最初の頃になかなか気の合うフラットメイトを見つけることができなかったからです。

家族以外で他人と本格的に暮らしたのはイギリスが初めて…。

やはり他人と暮らす以上は沢山の暗黙のマナーや、決めておきたいことなどがあります。

今は6回の引っ越しで学んだことや、友達同士で暮らすことで言いたいことを言いやすくなって学んだことを踏まえて、二年間同じフラットメイトと仲良く暮らせています。しかし初めてフラットをシェアする時はみんないろいろ失敗するみたいです。

 

1,掃除

もうこれがフラットシェアで喧嘩になる理由No1です。色んな人がこのことで喧嘩します。だいたいは誰が多く掃除したとか皿が放置してあるとかなんとかです。

実家にいると親が家事はやってくれたり、一人暮らしなら自分がしたい時にすればいいですからね。

アドバイス① 掃除の感覚は人それぞれだということを受け入れる。

まずは、皆違う国、違う文化、違う家庭で生まれ育ったので、掃除に対する意識が違うということを受け入れなくてはいけません。その人の文化によって、掃除の仕方が違ったりもします。なので、なんで掃除しないんだ?とかなんでこんな掃除するんだ?とか怒らず、皆違う方法で掃除をするというのを受け入れるのが大切です。

例えば、日本だと床の拭き掃除って年末の大掃除でやるくらいで、よっぽど汚れる理由がなければ頻繁には拭き掃除とかはしないと思うんですが、ヨーロッパ圏の人は靴を脱ぐ脱がないに関わらず、比較的モップがけなど多くするみたいです。

私は家で靴を脱いでいるし、そんなに頻繁に拭く必要はないと思うと正直に言いますし、したいならすればいいし、私は代わりにこの掃除をやるねとか言ったり、まぁたまには拭き掃除したりもします。

アドバイス② 極端に感覚が合わない場合は引っ越す。

日本人だったらたいていの場合フラットメイトが掃除をしないで困る方が多いと思うんですけど、私は一度だけガチの潔癖症の人にあたってしまったことがありました。週末は家中出来る限りのものを漂白消毒…。あれはやり過ぎです。

あまりに極端な人にあたってしまい、それがストレスになってしまうようであれば引っ越してしまいましょう。人生の貴重な時間を無駄にする必要はありません。

アドバイス③ 掃除当番表

また人数が多めのフラットだとたいてい掃除当番表があります。掃除をしたらチェックマークを入れる感じのやつです。これは人数が多いと、誰が掃除したしないで不平等になりがちなのであった方が良いと思います。うちみたいに二人暮らしなら掃除当番とか決めないで、だいたいでやる感じが多いでしょうか。それでもやはり相手を敬い、ズルはなしでほどほどに掃除したいですね。

あとは人数が多いほどお皿など溜めると次の人が流しを使えなくて困りますし、共同生活をしている以上なるべくその場で洗うべきでしょう。

あ、もうひとつ、日本人が気づきにくい、特に女性の話なんですが、日本人の黒い太い髪って思っているよりヨーロッパ人のとって目につくもののようです。シャワーに髪が残っていたり、床に髪が落ちていて目立つようであれば、綺麗に掃除した方がいいです。何回か言われました。

 

2,買い物

フラットシェアをしていると共有のものも色々あると思います。全てを人数分買っていたら効率悪いですからね。皿洗いの洗剤、洗濯用洗剤、ゴミ袋、トイレットペーパー、掃除用具などは普通共有でしょう。そこで買い物の精算をどのようにするかがいくつか方法があります。

  1. フラット用の財布を作る
  2. レシートを取っておいてまとめて精算する
  3. 買ったらすぐに精算する
  4. 特に精算せず、だいたい同じ額になるようにする

1はある程度信頼できる相手とであれば、財布を用意して、そこに一定金額を入れて、それを持って買い物に行く。2はレシートを取っておいて、月末などに計算する。3は買ったらすぐに計算して割り勘する。4は適当に同じくらいの買い物をするようにする。前のフラットメイトとは3でやってましたが超めんどうです。買ったらその場で計算して、細かい小銭のやり取りをして、私は好きじゃないです。でも一番トラブルの少ない方法ですね。今は4でやっています。お金にシビアな状態でなければ、あからさまに片方が多く買い物をしている状態にならないように気をつければとても楽です。まぁフラットの買い物でそうそう大きな金額になることもないですからね。

でもやはりこの辺も掃除同様ルールが必要そうであればはじめのうちに話し合うのがいいですね。

 

3,共用物

どれだけ長くその国に住んでいるかなどにもよりますが、持ち物をどれだけ共有するかにもフラットによって違いがあります。

一番長く暮らしているフラットメイトとは、

物干しハンガー、洗面所のタオル、キッチン家電、などこの辺は共有しています。ちょうど住んでいる期間も似たような感じなので、持っているものの量も同じ位で、平等になりましたが、片方が引っ越してきたばかりの時などはオファーできるものが少なかったりするかもしれないので、その分何か次の買い物の時に買ってくるとかするといいかもしれませんね。

4,プライバシー

フラットシェアのイメージというと、ドラマや映画のように、仲良くなったり、パーティーしたり、一緒にご飯作ったり、でかけたり、あわよくばロマンス…なんて色々イメージがあるかもしれませんが、それはほんとにシェアする人によります。

フラットメイトを探すときに、募集サイトにどんなスタンスでシェアしたいか明記している人も多いです。プライバシーを大事にするタイプだとか、一緒に旅行とかもいきたいとか色々です。でもやっぱり個室を持った、他人同士なので、プライバシーの尊重はとても大切だと思います。人と暮らすのが好きでシェアしている人ばかりではなく、イギリスでは一人暮らし用のフラットはとても高いので単に節約のためにシェアしている人も多いでしょうし、家ではなるべくフラットメイトと関わり合いたくないという人もいると思います。

相手の部屋に勝手に入らない、相手の物に勝手に触らないなどはもちろんですが、相手がプライバシーをどのくらい気にするタイプなのかも考慮すべきです。

私もどちらかといえば家では挨拶程度で、あとは自分の部屋でやりたいことをやっていたいタイプです。なのでフラットメイトを選ぶ時はプロフィールから、ある程度おとなしそうなタイプの人を選んでいます。

しかし二年一緒に暮らしているチェコ人フラットメイトはどちらかといえば家族のように過ごしたいタイプみたいで、ちょこちょこ部屋に話に来たり、ご飯を作っているとたいてい様子を見に来たり、一緒に買い物に行きたがったりします。まぁそれはそれで楽しいのでいいんですけど、借りる時にそれぞれ自分のスタンスにあったフラットを見つけられるといいですね。

例えば人間なので、ちょっとデートの相手を家に呼んだりということもあると思います。その際もフラットメイトには迷惑をかけないように、またフラットメイトが誰かを呼んでいても、度を過ぎない限りは許容するのが吉でしょう。

事前に誰かが泊まりにくると分かっている場合は許可を取ったほうがトラブルがなさそうです。また長期の場合は、断られる可能性もあるのでその場合は他のプランを考えないといけません。

私は以前遠距離交際中だった彼氏が三週間エディンバラに遊びに来ることになり、フラットメイトに相談したところ、「三週間は無理。どっか他に泊まるとこ探して」って言われました。確かに長いとはいえ、家賃など多く出すと言いましたし、ここまではっきり断られるとは思わずちょっとショックでした。でもまぁシェアしているわけなのでダメと言われればダメで、その時は、他にも色々気難しい人で合わないなと思っていたので結局引っ越しました。次の人は引越前に確認しましたが、全然いくらでもいていいよ〜って感じの人で、相手も毎日のように恋人を家に呼んでいたので問題になりませんでした。なのでこのへんも完全に人によるので、自分の感覚と合う人を見つけるのが一番だと思います。

 

まとめ

違いを受け入れる努力をする

初めに話し合い、ルールを決める

極端に合わない時はさっさと引っ越す

 

以上、三年間色んな人とフラットシェアをして学んだことでした。